みると通信:発達障害について知ろう  2

今回は、発達障害のうち「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」について解説します。ADHDの人は、脳の機能障害による、注意力にかける・落ち着きがない・待てないが3つの主症状です。知能の発達に見合わないほど強く、生活上の困難の原因になっています。ぼんやりしている‘静のタイプ’と落ち着かない‘動のタイプ’に加えて、混合タイプがあります。

静のタイプは不注意優勢型と言われ、よくドラえもんにでてくる「のび太型」などと言われています。自分の興味・関心がないことには、注意散漫になってしまいます。具体的には、忘れ物が多い、必要な物をなくすなどのケアレスミスが多くなってしまいます。仕事・家事・勉強などの途中で、集中力が途切れて、別のことに意識がいってしまうのです。些細なことで不機嫌になりますが、くよくよ落ち込むので、周囲からは「気分屋で情緒不安定で、欲求不満に耐えられない、未熟な人」とみなされることが多くなります。

動のタイプは多動・衝動性優勢型と言われます。こちらは、ドラえもんにでてくる「ジャイアン型」などと言われています。多動型の特徴は、手足をそわそわ動かしたりトントン叩く、席についてじっとできずに席を離れる、しゃべりすぎる、自分の順番を待つことが困難というものがあります。衝動型の特徴は、後先考えずに思いつきで行動してしまったり、唐突で無遠慮な言動をするため、家庭や職場、学校でもトラブルが多くなります。自分の思い通りにならないと、些細なことで不機嫌になり、怒りをあらわにし、感情を爆発させます

混合型は、注意欠陥と多動、衝動性の両方の特徴を持ち合わせます。
落ち着きがないとか、退屈に耐えられないというのは逆に言えばフットワークの軽さでもあります。また、斬新なアイディア力や発想力を持ち合わせており、その個性をいかせる場所を見つけてあげることが必要です。また、のび太にはドラえもん、ジャイアンにはスネ夫がいるように、近くによき理解者がいると本人は安心です。

 

 


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